NISHI TSUKASA 
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趣味の館 〜食編〜

08. これはイカン!

こ、これはイカン!!!オレとしたことが!!!
食のページにオレの大好物の「カレー」を取り上げてなかった!!!

ただ、カレーはあまりにも奥深過ぎるので永遠にto be continuedとなる可能性大なのだ!
みそ汁、ラーメンは生まれ育った土地によって好みが別れていく。だから自分がウマイ!と思ったラーメンやみそ汁を他人に薦めても首をかしげられることも少なくない。それでも人間というものは宗教を大切にしているらしいので懲りずに薦めるのだ!「まぁ一度騙されたと思って~」とか「食わず嫌いはあかんで~」とか「これは他のとは違う!」とかの言葉によって試してみる。

音楽もマジックも雑誌もテレビも映画も、そして本物の宗教も、すべておんなじさ。あなただって人に「とにかく一度、西 司のライブに連れて行ってあげるから!」なんて薦めたことあるでしょ?長渕剛やハウンドドッグのコンサート会場でコブシを突き上げているのを見たら怖いほどステージの上に教祖様がいるもん。あ、例えるアーティストが古くてすまん...。さぁ、それでどうやってカレーに話を戻そうか.......。

なので、とにかくオレの主観で語ってみるのです。強制や勧誘はしません。オレのカレー哲学を語るだけなのです。意見が違うと思う人も、気分を悪くなさらずに。

まず、昨今のレトルトカレーについて。
オレは昔々、ごっついごっつい昔、初めて口にしたレトルトカレーが「ボンカレー」でした。吐きました(笑)。だからごっつい覚えてる。しかもたぶん日本に初めてレトルトカレーたるものが発売されたんじゃないかなぁ。小学生の頃ですよ。たぶん「巨人の星」を見てたらボンカレーのCMがやってて、ごっつい和風なオバちゃんが箱全体に印刷されてて、オバちゃんが入ってるのかと思うぐらいマズくて吐いたのを覚えてる。でもラッキーなことにトゥラウマにはならなかったさ。それがオレのレトルトカレーのスタート。

それ以降、いろんなレトルトカレーを食ってきた。レトルトカレーを嫌う人は「あの肉質が嫌い」という人が多いね。確かに長期保存や大量生産などを考えるとあんな肉質になってしまうんだろうけどね。1990年代まではレトルトカレーはほとんどイギリスカレーだったね。メーカーが新商品を出しても結局は名前を変えれば売れるんじゃないか、というヨコシマな考えで、同じ味だった。もちろん具材は工夫してるから、その具材から出るエキスの違いはあるんだろうけど、基本的なルーは同じだから同じ味にしか感じなかったよ。それは今でもそう。

イギリスカレーは、普通は小麦粉でとろみを付けるんだけど、レトルトカレーの中にはなんだか水溶き片栗粉でとろみを付けたようなのもあった。いわゆる、ソバ屋のカレーみたいなとろみさ。90年代も後半に入ると、あっちこっちで小麦粉が入ってないレトルトカレーが出始めた。インドカレーやタイカレー。メシにかけると、カレーがメシの上に乗らない。スープカレーとでも言うんだろうか、すべてメシの下に沈む。でも味は小麦粉の味が無くなった分香辛料の香りが楽しめて、なんだか本格的にエスニック。

そしてこの頃、モモクロビックというアカペラグループの戸田和雅子さんに連れて行ってもらったショットバーで「茄子と鶏肉」のタイカレーと出逢ったのです。このショットバーは、食べ物はナッツとタイカレーしかないのです(笑)。しかもこのタイカレーは裏メニューで、知ってるお客さんしか注文出来ない。戸田さんは強烈なカレー好き(スパイス好きともいう)で有名なのです。このカレー食べたさによく通った。
で、あるとき、どうやって作るのか、カウンターから覗いてみたら!!!レ、レ、レ、レ、レトルトだった!!!!!!!でもウマイものはウマイ!!!

こういう笑い話がある。中華料理屋で春巻きを注文した。そこのマスターは大のジャイアンツ好き。で、店内のテレビでは巨人戦がかかっていた。そして3番サード長島がホームランを打った!すると店の厨房にいたマスターが長島のホームランに大喜びで出て来た。その右手にはなんと!「ニチレイの春巻き」の箱が握られていた!!!まぁでもウマけりゃいいんですいいんです。

ところでそのタイカレーはレトルトというか、ペーストでした。一生懸命、絞り出してました(笑)。もちろん、タイカレーペーストなので、具材や調理はちゃんとしなければならないので厳密には「レトルト」ではないですが、ミウラヤでもピーコックでも売ってるペーストです。今ではいろんなスーパーでも置いてるトコが多い。それからは一時期、タイカレーにハマりましたね。寸胴鍋で6~7人分作るとしたら、普通サイズの茄子を6~7本、鶏もも肉ぶつ切りは500グラムほど入れる。具材は以上(笑)。タケノコやショートコーンなどは入れない!ココナッツミルクはせいぜい5~60cc。ナンプラーは味を見ながら入れる。レモングラスは頑張って探した。なかなか売ってないからね。そして茄子がトロトロになるまで煮込むんです。茄子を大量に入れることによって、スープカレー化が防げるのです。意外と茄子の味は強くはなりません。ここまでを真剣に真剣に作って、メシを炊くのをすっかり忘れてたこともよくありました。そしてオレがタイカレーに飽きて来た頃、KENJIROがタイカレーにハマってました(笑)。KENJIROはデビューからの音楽仲間。

それからオレはスリランカに向かいます(笑)。インドカレーやスリランカカレーはペーストがない。香辛料を炒めるところから始める。あらかじめガラムマサラにしてストックしておくと楽なんだけど、どうしても本格的に香辛料を炒めたいからストックはしてない。ちなみに「ガラムマサラ」という香辛料がある訳ではないのです。ガラムマサラとはいくつかの香辛料を組み合わせて自分流の好みで調合した複合スパイスのことです。日本人はタイ人やインド人のように胃腸が強くないのでウコン(ターメリックともいう)をたくさん入れるといいです。意外と山椒やシナモンを多めに調合してもウマイですが、基本はカルダモン、月桂樹、クローブなど。辛さの調整はチリパウダーです。

さて、ここからが本格的スリランカ。スリランカのカレーはいくつものカレーが食卓に乗っていて、好き勝手に食べて行くんです。鶏肉カレーや野菜カレー、魚カレーなど、別々に作るんです。オレはやっぱり鶏肉大好きなので鶏肉スリランカカレーしか作りません。

本場スリランカでさえも家庭によって作り方はさまざまなのですが、基本的には香辛料をまぶした鶏肉を一度揚げるのですよ。その鶏肉をもう一度ガラムマサラとともに炒めて煮るんです。でもイギリスカレーのように「カレーは煮込んだ次の日がウマイ!」ではなく、ものすごく短時間で作るんです。一時間もかからない。この「スリランカカレー」が、今、西は一番ハマってます。
ところでインドカレーで感心したレトルトがあるんです。「夢民」というカレー屋。もともとはファンの方にレトルトで頂いたんですが、具は何も入ってません。もちろん小麦粉も入ってないのでスープ状です。これに自分の好きな具材を入れて煮込むのですが、このカレーのスパイス調合は絶品です。お店もあるし、通販でも購入出来ます。それともう一つ、故郷、和歌山にある「カレーショップ、バラ」の味も素晴しい。レトルトでの販売もしています。

そして最後に、もしオレがカレー屋をするのなら........
「CoCo壱番屋」というお店。総合的に憧れてます。ここまで本格的にカレーを作ってきて、何で「CoCo壱番屋」???と言う人も多いかも知れません。理由はね、「CoCo壱番屋」の創業者の姿勢や性格や頑張り、「日本人」のことを考えたメニュー作りや家庭的な考え等......。決してオレが大大大大大大好きな味ではないんだけど、こんな姿勢で客商売が出来たら素晴しいな、っていう意味も含めて尊敬してます。きっと子供から大人まで飽きのこないカレーですよ。でもオレは変わってますからあんまり食べないだけです。

好き勝手に語ってきたカレー哲学。もしあなたが子供さんのいる家庭だとして、本格的にスリランカカレーを作り、大成功したとしても子供さんに「........ククレカレーがいい~」って言われる可能性大なので気をつけましょ。とにかく一度、スリランカでスリランカカレーを食べたいな~~~。

  

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