NISHI TSUKASA 
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趣味の館
〜マジック編〜

03. コイン・クサイン・カンベント  

オレはコインマジックをよく10円玉や100円玉で演じます。
そうなってくると、テクニック的に500円玉やハーフダラーでは出来ても10円玉や100円玉ではやりにくいワザがたくさんあります。その理由のほとんどが「500円玉やハーフダラーよりも小さい事」。ただ、どうしても居酒屋専門(?)コインマジシャンとしては飲みの席でハーフダラーやたくさんの500円玉は使用したくないのです。それでいてハーフダラーと同じようなワザを身につけたいモンだから困ったというもの。

そこで、自己流で編み出したマル秘テクニックを公開しましょう。名付けて「コイン、クサイン、カンベント」。10円「コイン」は触ってると手が「クサイン」ですが、まぁそれは「カンベント」いうことでよろしく...の略。

DAVID STONE の Coin Magic Vol.2のNo.2に収められている「The Steal」、
DAVID ROTH の EXPERT COIN MAGIC Vol.3の最初に収められている「The Cardini Steal」、
GARY KURTZの COIN のNo.2に収められている「Coins Across into Spectaters Hand」。

この3つの共通のワザは、左手の平に握り込んだコインを、いや、実際には中指と薬指でコインの半分だけを握って、そのコインを手首の方向に滑らせるように持っていき、そのコインを右手で取りにいくワザ。ROTHは右手にサムパーム状態で取りにいき、DAVID STONEとGARYは 右手小指と薬指に挟んで取りにいきます。

がしかし!!!これを10円玉でやってみると、10円玉の半分なんてかなり小さい面積なので右手小指と薬指に挟んで取りにいくのには少々無理があります。かろうじてROTHのサムパーム状態だと取りにいけるのですが、ROTHもその後の手順でサムパームしている右手を左腕のほぼ関節部分までそのままの状態で滑らせてマジカルゼスチャーしています。これには少し抵抗があったので、やっぱりどうしても右手小指と薬指に挟んで取りにいくしかないな、と。
さてどうするどうする!!!!!!

そこでオレが考えた「コイン、クサイン、カンベント」。
解りやすく言えば、まず左手の平を上にして握って下さい。
その時、親指以外の4本の指の第一関節は曲げないで下さい。
さて、その状態で人差し指と親指の間にコインを約3分の1挟んで下さい。
そして、マイクを持って唄うような方向に左手を持っていってみてください。
ただし、高さは口元ではなく、おヘソの位置ぐらい。おヘソが見えない人やおヘソのない人は、ミゾオチぐらい。この状態だと、演者からは10円玉は見えても、観客からはまず見えません。
そして、ここからはDAVID STONEのまんまマネれば簡単に右手で抜く事が出来ます。

そこで、ひとつ重要な問題が。ROTHのサムパームの位置に取りにいくなら、マジカルゼスチャーなどのミスディレクションは効きますが、DAVID STONEやGARYの方法では左手に右手を近付ける意味がなく、ただただ怪しいだけです。さて解決方法は?!

DAVIDSTONEのまんまの演技で、「ココに握った10円が」などと言いながら、右手人差し指で左手の甲を指差すだけでOKです。右手人差し指で左手の甲を指差している状態でも、右手中指、薬指、小指は曲げてる状態なので右手薬指と小指の間に挟み取ったコインは観客には見えません。
オレでさえこのStealで、まず失敗したり見破られたりしたことがないので、オレよりもキャリアのある読者のみなさまなら、まず問題ありません。

だってだって、このページのココまで読んでくれてる、ってことは、あなたは相当マジックがお好きでしょ?!

今回は10円玉のような小さいコインのSteal方法を語ってみました。
あ、「コイン、クサイン、カンベント」でしたよね。さっき、とっさに名付けたので、もう忘れていました。
ではでは。

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