NISHI TSUKASA 
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趣味の館
〜マジック編〜

40. 超魔術。

オレがとっても尊敬しているマジック仲間で、友達のウィスパーさんという人がいます(オレの行きつけの飲み屋の大将はいまだにキャスパー氏のことをこう呼ぶ)。

趣味の館、マジックのコーナーにも何度も何度も名前やURLを載せさせて頂いている上に、多数の世界トップクラスのマジシャンたちとも交友関係があるウィス....いや、キャスパーさんなのでご存知の方も多いと思いますが、先日、そのキャスパーさんから1枚のDVDが届きました。今から約13年ほど前のTV番組、木曜スペシャルをDVDに焼いてくれたモノです。Mr.マリック氏のスペシャル番組なのです。

ゲストの出演者たちのまゆ毛の濃さやファッション、流行語などから13年の年月の長さ、深さを感じてしまいましたが、最後まで一気に見てしまいました。
そしてそして、とある言葉に涙が出そうなくらい感動しました。この古い録画物を送ってくれたキャスパーさんに感謝するとともに、いったいどんな部分で感動したのかをちょっと語ってみたいとおもいます。

いまから考えればちょっとダサさが残る目隠しマジッ...いや、超魔術や、たとえばステージにパイプ椅子を8つ並べて会場からゲストも含め8人のお客さんをステージに上げて催眠術をかけ、ゲストたちはいったいいくらギャランティーをもらったんだろう、というようなダサい催眠術のかかり方。こ、これは、どうなのよ.....って感じの超魔術が次から次へと披露されていきます。そして、やっぱりきましたかスプーン曲げ。
そして小学2年生ぐらいの男の子にスプーンを持たせ、固いスプーンである事を確認させてから、それ以降はマリック氏はそのスプーンは一度も触れずにその男の子がスプーンを曲げてしまう。スプーン曲げの超魔術(?)を知ってるマニアなら、なんら普通のスプーン曲げで、曲がるのは当然の番組進行。キャスパーさんがDVDにチャプターをつけてくれてたので、スプーン曲げの部分は早送りしようかと思ってたが、とりあえず見ていた。ここからは実際のマリック氏のセリフを書きましょう。

マリック氏。
「力を入れなくてもいいですよ~。じっとじっと見てるんです。このあたりのパワーがスプーンを持っている左手に伝わってスプーンが動き始めますよ~。さぁ、イメージするんです。向こう側に曲がれ!と。動き始めていますよ~。もっともっと。(スプーンは徐々に曲がり始め、会場はざわめく)さぁ、見て下さい。これだけ曲がっています。手は大丈夫ですか~?」

少年。
「全然平気です~。」

マリック氏。
「夢を描いた時、これを想い出して下さい。必ず実現します。どうもありがとうね。」

と少年に曲がったスプーンを差し上げたのです。

『夢を描いた時、これを想い出して下さい。必ず実現します』........
この言葉でオレは何から何までふっ切れた気がしましたね。

イチロー選手が世界記録をたたき出したときのインタビューで「大人は子供達の夢を遮断しないで下さい」と言ってた。「僕が小学生の頃、世界記録を塗り替えるなんて考えもしなかったと思います。そこらへんにいるごく普通の野球少年だったんです。ただがむしゃらにオヤジと野球街道を突っ走ってきただけ。」
でも何かを信じてやって来たんだと言うことは確かだと思うんですよ。

話は戻りますが、このスプーンをプレゼントされた少年はスプーンを曲げれた事実を想い出に、頑張れば夢は叶うんだ、と、きっと果てしなく挑戦していける大人になっているんだろうと思うんです。「あれはね、インチキなんだよ」「手品だからタネはあるんだよ」など、オレはどちらかというとこのようなセリフを口にする方だったけど、タネがあろうがインチキであろうが、マリック氏は一人の少年に勇気と力を与えたと思います。『夢を描いた時、これを想い出して下さい。必ず実現します』......
ほんとに感動しました。スプーンを曲げた、曲げてないの事実はどうでもいいのです。

あれから13年。少年は夢を追い、夢を与える大人になってる気がしてならないのです。
えっ???ま、まさか!あの少年がキャ、キャスパーさん???年齢が合いませんね(笑)。そんなこんなでいいDVDを見させていただきました~!キャスパーさんおおきに~!

  

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