NISHI TSUKASA 
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TSUBUYAKI

2005.08.29

オレは高校野球が終わるといつも「夏も終りか....」ってな気分になります。
それは中学の頃からずっとです。自分の中で「夏の汗」は「野球の汗」という記憶があるからだと思います。小学校の時は校外の野球スクールに入って野球をやってたんですよ。

ただ、「夏の汗」の記憶は野球じゃなく、吹奏楽部で野球の応援に行ったことの方が大きいのです。今からじゃ、考えられません。カンカン照りの野球場でず~~~~~っと座ったままホルンを吹いてるんですよ。しかも座席と座席の間は前後ともに激狭...。後ろからはトロンボーンのスライドが何度も頭を直撃します。横からはホイッスルの耳をつんざく音が...。上からはギラギラと吉田さんが襲ってきます。それでも「暑い」「苦しい」なんて思わなかったですね。高校野球で、よく「カッ飛ばせ~~~◯◯!」とか叫びながら演奏する定番の楽曲が何曲かあります。ヒットを打った時に吹くファンファーレやバッターボックスに入った時に吹く曲などです。実はそのほとんどが奈良県天理市にある天理高等学校の作品なのです。なぜか全国的に広まりましたが。

さて、夏の甲子園の時期、吹奏楽部もコンクールが行われています。自分の高校の野球部が勝ち進んで行くと吹奏楽部は嬉しい反面、焦ります。そのため、1軍2軍に分けて、片一方は野球の応援に、片一方は吹奏楽コンクールに出場したりするのです。もし自分の高校の野球部が敗退しても、他校から友情応援を求められる時もあります。オレらの頃も甲子園に応援に行きました。

そしてその吹奏楽コンクールにも、いわゆる野球でいうところの甲子園があります。
東京杉並の普門館で行われる全日本吹奏楽コンクールです。吹奏楽部員は皆、普門館を目指して練習しています。今年10月に行われる全日本吹奏楽コンクールを普門館に見に行ってみようと思い、日程を調べたら、なんたる...今年は改修工事のため、全国大会は名古屋国際会議場で行われるとのこと....キョトン.....。来年行くことにしましょ....。

吹奏楽にあんまり興味のない人から見れば「吹奏楽」=「行進曲(マーチ)」っていうイメージがあるみたいですが、なんのなんの、オレは今でも上手い吹奏楽はオーケストラよりも美しいクラシック音楽を奏でる、と思っています。ベルリンフィルのチャイコフスキー交響曲4番よりも浜松工業高校のチャイコフスキー交響曲4番の方が感動しましたから。

もちろん吹奏楽に弦楽器はありませんが、弦のパートを奏でるのはホルンやユーフォニウムやサックスやクラリネットで、どこにもいないチェロやビオラの音が聴こえてくるんです。しかも、管楽器で奏でる弦パートは粒がよく見えるので聴き取り易く、楽曲にのめり込んで行けるのです。ホルストの組曲なんかを上手い吹奏楽で聴くと鳥肌モンですよ。

そして、しばしばポップスでもホルンという楽器は活躍しています。ディビッドフォスターが手がけるバラードは必ずと言っていいほどカウンターメロディーにホルンを使用します。
オレのバラードでも、サンプリング音源ではあるけど、よくホルンを使います。ホルンは昔、大学に行くために買いましたが、B♭シングル管といって、keyがB♭のみのホルンです。受験の時、さすがにB♭管はオレ一人でした。みんな外国製のF&B♭管のダブルばかり。でもオレは高校時代からモコモコするホルンの音よりもトロンボーンのようにハデにヌケる音の方が好きだったのでB♭管で通しましたね。そのせいか、今でもサンプリングでホルンの音を選ぶ時は割れたハデなホルンの音を選んでしまいます。

そしてなんと、最近、こともあろうかファンの方からホルンをプレゼントされました。しかもF&B♭管のダブルなのです。感激です。

次回のアルバムではぜひぜひ生のホルンで録音したいんだけどなぁ.....。

さてそしてもう一つ、これは買いました。ギターです。エレキギターです。「ふらりふらり...」でもおなじみのギターの山崎淳さんが持ってるような、ネックがライティングするギターです。美しいです。

下の方のフォトがライティング時。ネックが光っています。
次回のライブではぜひぜひこのギターでライブしたいんだけどなぁ.....。

ホルンでのレコーディングもこのギターを弾くライブも、残念ながら実現しそうにないのです....。これは吹けないし弾けないのです!ちなみに、もらいモノのホルンをネットで調べたところ、250円。そしてギターは500円です。どちらも大変よく出来たミニチュアで、ギターの方はライターなのですよ。点火するとネックがライティングします。ホルンはお菓子のオマケなのです。でも、このホルンひとつでオレの青春時代の思い出がよみがえりました。このお菓子には、ホルンと共に、高校時代いっしょに釜のメシを食った部員たちとの思い出までオマケでついてきたんですよ。いただいた方、ほんとにありがとう。
あ、ちなみに一粒だけ入ってたメインの(?)お菓子はまだ食べていません(笑)


2005.08.11

久々の錦糸町への繰り出しです!

オレの中での何年か前までの錦糸町のイメージはもっと小さいイメージがあったのですが、なんのなんの、デカイ街です。駅もビルもバスターミナルも交差点も全部デカイです!このデカイ交差点でプロマジシャン、ナポレオンズのボナ植木さんとタクボンと待ち合わせなのです。ボナさんと飲むのは去年ぶりですね。

駅から横断歩道を渡ってちょうどシネマエイトの下あたりで待ち合わせ。ボナさんと飲むときはいつもココで待ち合わせをするのです。きっとオレに合わせてくれてるんだろうな。オレはいまだに新宿はアルタ前で、渋谷はハチ公前で待ち合わせをするヤツなのです。
えげつなく方向オンチなのですよ。

お~~~っと!目の前にはタクボンが...。タクボンは去年、アンプラグドライブツアーでギターを弾いてくれました。それだけではなく、コーラスもして頂きました。さらにさらにマジックまでして頂きました。来月、9月17日(名古屋)9月18日(京都)9月24日(東京)のツアーもご一緒です。あ、いけねぇ....早く選曲しなきゃ.....。

そしてそして!ボナ植木さんはどんな格好で登場したかと言うと?!

普通に登場です(笑)。全国的に有名なお方なのに大丈夫なんでしょうか...。しかも180cmを超える長身なのでどこからでもよく見えるんです。恒例のカツアゲ(?)の後、ボナさんの行きつけのお店へ。もう何度か来させていただいてますが、マスターのノリはボナさんに近いものがあってボケもツッコミもマッハで小声での会話にも強烈にツッコンでくるんです。

「右はいつもゴキゲンなマスター、左は西」

そして何と!このお店、この8月で85周年を迎えたのですよ!!!マスター、おめでとう!上のフォトでは解りづらいかも知れませんが、マスターは95歳なのです!10歳のときに店を始め、早、85年。95歳には見えません。
....んなアホなことはないですが。ボナさんと同い年。伝統の味を受け継いでいます。

さてここで。この日、オレが家を出る前の迷い話。
「ん~~~~~、マジックグッズを持って行くべきか.....やめとこうか.....。何かあったときのために持って行こうかな。なにか、ってなにがあるというんだろ。普通の飲み会と違うしなぁ。
プロマジシャンとの飲み会だしなぁ。とか何とか言ってボナさんと飲む時はいつも持って行ってたしなぁ。ボナさんは、『素人であれ何であれ、マジックを見るのは好きだ』と言ってたしなぁ...。でもタクボンも持ってくるかもなぁ。じゃあ置いていこうかなぁ。いや、でもこのスポンジが『連れていって!』って泣いてるしなぁ。ん~~~~~、どうしよう...。あっ、それよりもSAY&DOを持って行こう~!ボナさんに是非聴いて頂こう!」

そんなこんなでお店に着いたときはマジックグッズは結局持ってきてたのかどうなのかもわからんようになってしまってたのです。で、ボナさんの「今日はマジックグッズは持って来てないの?」の問いに「持って来てないっス。あ、それより、CD聴いてくださ~い!」ってCDを出そうとカバンを開けたらグッズが山のように入ってた(笑)。

とにかくCDを渡して、ついでに(?)グッズを出したら当然のようにツッコマれた...。
にもかかわらずジミ~~~にマジックしてる西 司。プロマジシャンの前でほんと、よくやるよ西 司。そしてビールはンマイわ、緑茶割りもンマイわ、焼き鳥もンマイわ、言うことなし!!!43年間生きてきて色んな焼き鳥食ってきたけど、ココの焼き鳥はほんとンマイ!鶏1羽からごくわずかしかとれない貴重な部位も余す事なく出してくれるのです!

そしてそして、オレはそんなつもりじゃなかったのですが、以前、ボナさん作詞作曲の「犬を買ったら猫がきた」の録音の手伝いをしてもらったお礼、との事で、なんと!!!御馳走になってしまったのです!!!!!!!印税が入った、とのコトなのです!!!ボナさん御馳走様でした!ありがとう~!

それにしてもボナさんとの飲み会はいつもいつも楽しい!!!お店の方も、集まって来るお客さんもみんな楽しい!!!今回もFMパーソナリティーの久美子さん、ゴスペルシンガーのサナエさん、トモエさんなど、いろんな方たちを紹介して頂きました!

それと、ボナさんとこんなお付き合いが出来るようになったのは高知のブティッカー&マジシャンのcasperさんとタクボンのお陰なのです。ほんとにほんとにありがとう!!!
ところでボナさん、ボナさんがギターを弾いてるライブも是非見に行きたい~!って言ったら「マジシャンはダメ!」って....。オレ、マジシャンかいな.....。

「左から、タクボン、ボナさん、西」


2005.08.04

「緑萌え 木霊ひびきて 我さそう 自然のめぐみ 溢れる地におり」

日本と言う国はステキですね!短歌や絵画や音楽など、春夏秋冬という四季によってたくさんの芸術作品が生まれていきます。そしてこれらは必ずしも芸術家だけが作りあげるモノじゃないんですよね。今回紹介させていただく作品たちは、作品の評価よりも、「心」を感じ取っていただければ、と思います。とは言え、どれもこれもほんとにハイレベルな作品たちなので、楽しんで頂けることでしょう!

この短歌を初めて読んだ時、「音楽家、西 司」としてはアナログリバーブ(いわゆる、自然なエコー)を真っ先に思い浮かべました。実はオレは昔は生録(ナマロク)少年でした。「生録」。今の世代の人たちは知らないかなぁ。SL(機関車)の音を録音したり、セミや鳥の声を録音したりするんです。デンスケ(当時流行ってた録音機)、ワンポイントステレオマイク、ヘッドホンを持って山や川や街に出るんです。

オレはSLには興味ありませんでしたが、セミが大好きだったので生録はもっぱら山に、セミの声を録りに行ったんです。オレはとくにバイノーラル録音に興味がありました。バイノーラル録音とは、その場所の臨場感をそのまま収録出来るシステムです。ヘッドホンに埋め込まれている特殊マイクを使用するので、考えられないくらい立体に再生出来るんです。解り易く言えば、そのシステムで山にセミの声を録音しに行くとします。左斜め前50mの木と右斜め後ろ10mの木でセミが鳴いてるとします。それを収録し、帰ってから自分の部屋で目をつむってヘッドホンで聴くと、確実に左斜め前50mの木と右斜め後ろ10mの木でセミが鳴いてるように聴こえるんです。気持ち悪くなるぐらいその場にいるように感じるんです。

オレがセミ好きな事はたくさんしゃべってきたから知ってる人も多いと思いますが、都会に出て来てから聴くセミの声と田舎にいた時に聴いてきたセミの声は違いました。何が違うのかわからなかったんです。でも今は解ります。都会で聴くセミの声は乾いています。田舎で聴いてたセミの声は広がりがありました。そうなんです、エコーですよ。山で聴いていたセミの声には(木霊)コダマがかかっていて響いているんです。

でも都会で聴くセミの声にエコーはかかっていません。エコーはまさに自然のめぐみでしょうね。「音楽家、西 司」としては、歌をデジタルリバーブやデジタルディレイで処理するよりも自然のエコーで収録したい。極端に言えば、山にマルチハードディスクレコーダーを持ち込んで、自然のエコーでアカペラコーラスを録音してみたい。
昔からの夢なんです。

この短歌での「自然」には、水や空気など、もっと違う気持ちが込められているかも知れませんが、どっちにせよ、のどかな自然の風景がチラつきますよね。このステキな短歌は会員の淀さんの作。淀さん他、会員の方については後ほどお話させて頂くとして、さらにさらに、会員の方たちのステキな芸術作品を見ていただきましょう!

仙台の代表的な景観(新緑の定禅寺通り)

奥松島の(大高森)

七ヶ浜にあるヨットハーバー

山形の月山の中腹にある静かな沼

これらの水彩画は2002年7月に仙台にて短歌と水彩画の個展を開いた土橋隆史さんの作品です。もちろん実際の作品数はもっと多いのですがTSUBUYAKIのスペースの都合でいくつかを選ばせて頂いてます。

同じく会員の松岡宣子さんのステキな水彩画を見ていただきましょう!

落ち葉の渦巻き

秋保大滝

太白団地

これらの作品は2003年5月の展示会に出品されたもので、やはり同じくたくさんの作品の中からいくつかを選ばせて頂きました。続いては、手先の器用さがお見事な作品たちを。

このサイズのフォトではちょっとわかりにくいですが、嶺岸義子さんのみごとな手芸作品です。

佐藤仁子さんの皮のクラフトの作品です。色が鮮やかです!

八巻幸子さんの俳句

中谷恵さんの短歌

村刺小百合さんの絵手紙

以上の作品たちも2003年5月の展示会に出品されたものです。
去年の2004年、今年の2005年もさらに全国で活動的に展示会や個展を開いたりしています。中には、文化庁後援、JR協賛、上野の森美術館とフジサンケイグループが主催する今年の「上野の森美術館、日本の自然を描く展」に入選した方もいらっしゃいます。この展には絵を描く事を職業としてる方たちも応募しているんですよ!その中での入選はすごいですよね...。

そして最初にも書きましたが、これらの作品を専門的に評価するよりもインスピレーションで感じとってもらえれば大変嬉しいです。そしてもうひとつ、文章中に「会員の方たち」と書いてきたのは、全国の「MS友の会、会員」や「パレットkty、会員」などの方たちの作品です。「MS」とは「多発性硬化症」と言って、特定疾患に指定される難病なんです。

その方たちがリハビリテーションのために始めた芸術ですが、そのハンディからは考えられないような手先の器用さと感性の作品です。決してここまで来るのは容易なことではなかったと思います。そしてこの作品完成への道のりは数多くの医師たちからも医療とおなじくらい大切な治療のひとつだと注目されているとのことなんです。長い年月の間でくじけそうになったことも何度もあるとは思うんですが、今、現在の会の動きや会員の方たちの行動力にオレは個人的にほんとに感動してると同時に感謝もしています。

それと、ここでご紹介させて頂いた方たちや作品たちはほんのごく一部です。
(文中のお名前、作品は会の方たちに許可を頂いています)

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