NISHI TSUKASA 
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趣味の館
〜マジック編〜

10. カードマジックについて

オレはカードマジックが大好きです。
きっと好きなハズです。なぜなら、オレの中でこれほどまでに何度も何度も挑戦した分野はカードマジックしかありません。

中学生の頃だか高校生の頃だかは忘れましたが、たぶん15歳前後でしょう、本屋さんの趣味のコーナーにある「すぐ出来るカードマジック(適当)」とか「誰にでも出来るカードマジック(そんな感じ)」たる本を買ってはムダに、買ってはムダに、してきました。どの本も最初20ページぐらいまでの「まず、......」の、この「まず」が、もう出来ない。そこでツマズく。

この20ページぐらいまでの「まず、......」って言う部分が、もうオレにとっては十分難しいマジックだったのです。
「まずCとFとG7を覚えましょう」ってあんたねぇ、その「まず」の「CとFとG7」だけで曲を作って大ヒットを飛ばしてる人たちもいるんだから、そこんトコもっと丁寧に教えてくれなきゃ一番大事な部分でしょう...って感じ。

それでもある一定のサイクルで、気が付けばまた凝りもせずに違う人が書いたカードマジックの本を買って、「まず....」を読んで、また腐ってる.....。
それが東京に来てからもず~~~~~~~っと続いてるんだから、それはきっとカードマジックが好きなんだ。

で、ある時、またまた凝りもせずに今度は通販でラリージェニングスのカードマジック入門を買った。こいつがなんと、今までのオレを変えたのですよ。なかなかうまくは出来ないんですが、楽しくなって来たのです。周りのすべてが変わってきました。

まず、1個しか持ってないカードは人に触られるのがイヤになった(笑)。
今までは居酒屋とかでイジってると、ほんの少しでも興味のある人は「おぉ、トランプかい?ちょっといいかなぁ」って持っていく人もいるんだけどね、それが変わった。
とくにウチのBassistに貸すと、3回シャッフルされただけで約15枚ぐらいのカードがクチャクチャに曲がる。ウチのBassistは扱いがザツなんだ。そしてここまで書いたら、ついにトンネルを抜け出したかと思いきや、またその本は眠ることになるのです。

ところが何だか、手がいい感じの感覚を覚えてるんですねぇ。眠った本を引っぱり出さなくても、カードだけあれば練習するようになってきた。そしてその頃、コインと出逢った(笑)。

オレの中からカードマジックの灯火が消えた........。
ところが、コインマジックに興味を持ったことでネットのマジック関係のサイトの門をたたくようになり、CASPER氏と出逢った。そのCASPER氏はカードマジックが大好きだったのです...。

CASPER氏と知り合ってから、初めて生のCASPER氏のカードマジックを見せてもらった時、オレの中にある「活字」のカードマジックに「生命」が宿った。

ラリージェニングスの本の2ページ分くらいの事を彼は2秒ほどでやってしまう。もう~、あの感動は忘れる事はないですね~。慣れましたけど(笑)。

一番ショックだったのは、ウチのBassistが何やらコチョコチョとぬけがけで練習していたらしく、いろんなワザをマスターしてたことだ!!!素晴らしい事だ!!!
ただ、自分のカードもやっぱりクチャクチャで、ちゃんと揃えても本来のバイスクルの約3割増しの厚さになってる。70枚ぐらいのバイスクルに見える(爆)。
どうやらザツなのは変わってないらしい。
いくらうまくなっていても、オレはカードは貸さない。

ところがどっこい、一度だけ、彼にある居酒屋で貸してしまった事がある。モンテ用の3枚のギミックカードだ。「よぉ出きてるなぁ~、こう言う仕掛けがあったんか~」......あっ、と言う間にスペードの3の角が折れるのを見てしまった.......。
さらに、あろうことか、醤油までついた.....。
「ごめんごめん~」と醤油を拭きながら「それにしても、よぉ出来てるなぁ~」........。

その夜、オレは神戸にあるマジックショップWORLD MAGIC NETWORKにて、「ULTIMATE 3 CARD MONTE」を買い直したのだ。

でもね~、ウチのBassist、いい人やねん~。憎めん人やねん~。ほんまやで。

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